真間ペットクリニック

真間ペットクリニック
創業 1996年9月

日本大学の獣医学部(現:生物資源学部)を卒業後、
3年ほどインターンに行って、開業した。私の生まれ育ちは市川の東菅野です。
自宅に近いところ、土地勘のあるところで探していたところ
真間本通り商店街にちょうどよい物件が見つかりはじめました。
学生時代から付き合っていた獣医師である妻と結婚をし、
スタッフ一人(AHT、アニマル・ヘルス・テクニッシャン、
事務と動物の世話)と3人で開業しました。
発展 市川の人たちは動物を飼っている方たちが多く、
なおかつ自分の子供のようにかわいがっている方たちが多いことに感心しました。
このため開業するに際し、昔ながらの動物病院のスタイルではなく、
皆さんがペットを自分の子供のように扱われることを踏まえたスタイルを
心がけてきました。最近のペットブームもあり有難いことに開業当時から
多くの方々によく利用していただいております。
お医者さんの場合は病気に対しての診療だけになるでしょうが、
動物病院の仕事は≪病院≫と名付けられていますが、
しつけ相談や健康維持のための食事の相談、動物の美容室、
迷い犬や猫の問い合わせなど、本当に多岐にわたった業務であると
いつも感じています。ペット美容業務に関しては、
美容を受けるワンちゃん、ネコちゃんが皮膚病や心臓病などの病気であり
一般のペット美容院での受け入れが難しい動物は優先して行っていますが、
一般のペット美容業務は数が多くなった場合、ペット美容室専門店にお願いし、
本来の業務である病院の診察業務に支障を来たさないようにすることもあります。
軌道に乗るまで 動物病院を開業するとまず、
ペットを飼っている方々に動物の健康に対しての
意識を高めてもらう啓蒙から始めます。動物病院に行き慣れていない方などは、
どのような時に動物病院にかかったらよいのかが
良くわからない場合が多いのです。

動物の飼い方相談やしつけ相談からはじまり、
ワクチンの必要性や健康診断の奨励などを行っていくわけですが、
当然はじめのころは啓蒙ばかりですので、診察料を頂くことができないことも
多く時間ばかり使われることもありました。開業して数年たち、
周囲の方々の動物の健康に対する意識が高まると同時に
真間ペットクリニックも育ってきたように思います

転機というほどのことはではないかもしれませんが、
その町のペットのホームドクターを夢見てきた私にとって
数人のインターンの獣医師を迎えて診察する体制に替わったことは
大きな出来事でした。自分以外の者が診察をするということに対し、
自分の目が行き届かなくならないか不安に思ったこともありましたが、
最新の知識をもって卒業してくるインターンから逆に教わることも多く、
逆に病院の診療レベルを向上させることにつながっています。

病院に来る動物の種類  犬、猫、兎、ハムスター、
フェレット(イタチ科の外来動物)、リス、モルモット、小鳥などです。
いわゆるみなさんが一般的に飼われるペットです。
犬・猫が80%です。ほかの動物をエキゾティック・アニマルというのですが
それが20%くらいです。市川市は犬の外来が多く、
特に庭のある家が多いからでしょうか大型犬が多いように思えます。
私がインターン時代に勤務していた都内の動物病院に比べると
ゴールデンレトリバー・ピレネー犬などの大型犬をよく見ます。
変わった動物では家の中に飛び込んできたコウモリがきたことがあります。    
病院のレイアウト 私が開業しようと思っていた時期は、
動物病院というのは、まだまだ昔ながらの雰囲気で
一つの診察室が奥にあってそこで診察もして、レントゲンも撮って、
治療もして、手術もしてといったスタイルが多かったと思います。
だんだん待合室が大きくなって、診療室だけの部屋があって、
治療室があって、検査室があって、入院室があって、
手術室もあるという風にそれぞれが明確に分かれている病院が
多くなったように思えます。

動物病院というと不透明な部分が多いという印象をみなさんもっておられます。
動物を奥に連れて行って何をしているかわからないと感じ取られるのがいやで、
待合室から診察室さらに治療室も全面ガラス張りにし、
なるべく不透明にならないように考えてレイアウトしました。
飼い主の方が不安を抱かないように工夫もしました。
たとえば怪我の部分を消毒してきますねといって、
奥に連れて行くと痛いから当然、悲鳴を上げます。
それだけでおろおろされてしまいます。見えるようにしただけで
かなり安心してもらえるようになったと思います。
入院患者以外にペットホテル業務も行っています。
大中小と動物の大きさによってゲージがあるのですが、
朝と晩は散歩に出して遊んであげて食事あげて、
私は同じところに住んでいるので夜間何かあったらこられるようにしています。

患者さんとの対応 動物病院は患者(ペット)に対して以外にも
当然飼い主と獣医師との関係があります。
患者を治せばよいというわけでなく飼い主に病気を理解し、
治療方針を納得していただき、安心してもらう必要があります。
飼い主と獣医師のしっかりした信頼関係が築かれていなくては
良い診療は望めません。生死にかかわることなどは
トラブルになることも当然ありますが単純に物を直すのと違い、
飼われている環境やいろいろな感情が入りますので非常に複雑です。
それをどう克服するか大変ですがやりがいのある仕事です。

?ペットロス?という自分のペットを亡くされた方の
精神的苦痛を表す言葉がよく言われています。
自分は精神科の専門家ではないので詳しくいえませんが、
話を聞いてあげることが第一だと思っています。
自分のペットを飼い始めてからどう育ててきたのか、
どうか可愛がってきたのか、そして亡くなるまでの経緯までじっくりと話をきいてあげます。
夜中の1時2時まで延々と話をされる方もいらっしゃいますが、
この話を聞いてあげるというのが大事だと思っています。

大切にしていること 治すだけが医療ではないと思っています。
本来はこう治療するのが一番いいという方法はあります。
それをすべて押しつけてしまうのがよいことでは
ないということをやっていてよく痛感します。
実は飼主さんは、難病を持っている動物をずっと飼われていて、
本当は心身ともに疲れていらっしゃいます。
これ以上飼うのはつらいという場合もあります。
しかし患者さんはこれを私たちに面と向かっていえるはずがないと思います。
それを診察で話しているときにいかに汲み取っていくか、
飼い主さんの意思、希望に沿っていくことを考えないといけないわけです。

今後の展望 自分の目の届く範囲内で規模を拡大し、
充実した病院をやっていきたいと思っています。
今はアルバイトの動物看護師も含め9名ほどで診療しています。
経験の積んだ獣医師は外来診療にも出てもらい、
若い経験の浅い獣医師は裏方を主にやってもらっています。
全国的に見ても市川市は人口に対する動物病院の数が多い地区だそうです。
それだけ市川市の住民はペットの健康に対する意識が高いということなのでしょうね。
商店街のイメージ とても落ち着いていると印象です。
?寂れた?という意味ではなく落ち着いて歩け、
買い物が出来るという意味でよい商店街です。
私が動物病院を開業するにあたってこういう街を探していました。
車通りや人通りが多すぎて騒がしい街は動物を連れて来にくいので
動物病院には不向きなのです。自分自身この街に住み、
子供を育ててゆくのにとても良い環境であると思っています。


商大生に一言

学生さんたちの印象として、とても優しい人が多いと思います。
動物病院に来てくださる学生さんだからそう思うのかもしれませんが、
あそこで猫が倒れていたのでみんなでお金を出しあうので治してくれないかということをしてくれる人が多いと思います。
月並みですが動物を愛する気持ちを持っている方はいい人だと思っていますので、
ぜひぜひそうゆう心をずっと持っていてほしいなと思います。
(2003年11月5日 創業者・院長 横山 誠夫さんにインタビュー)